パーティの帰り道
皆を送り届けて自宅へ向かう道






いつもの朝
少しだけ時間のある朝






部屋の扉を開けると
行き場を失くした音と光達が寝息を立てている






しとしとと顔に纏わりつく細かい水の玉
世界が少し重たくなったように






コンビナートの明かりが空をオレンジ色に点滅させる
遠くで定期的な蒸気が音を立てる






風に乗って懐かしい香りが
鮮やかな彩りが脳裏を過ぎる






体は眠っている
深く、深く






彼は私の全てを受け入れてくれた
喜び 哀しみ 過去






もう何年この咲く事のない付き合いをしてきたんだろう
今更ながら思う






りーん・・・
鈴の音がどこからともなく聞こえる