2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

自分が無力じゃない事の証明に

疼く瘡蓋を引っ掻いて傷をまた開かせて その傷を忘れたくないからか 自虐で被虐な頭を抱えて悩んでる 頭で理解して自分の中で完結させているつもりになって 何をしても誰も傷つかないから 誰かを傷つけても結局傷つくのは自分 だから好きにしていいんだよ 欲…

最近空を見上げましたか?

携帯の電波すら届かない 夜に街の灯りが見えない 脱いだコートには染込んだ雪 窓の外には見慣れない空 何も遮るものがない空気は数多の星を映していた つい普段見ている空と比べてしまう 酔った目で見上げる気が重くなるような重く濁った灰色の空 どちらが本…

きみにとって特別で居たい

一緒に行こうよって言って差し伸べられた手 握り締めるととても小さかった けれど安心した だけど悔しかった それは本当はオトコの役目なのになって 嵐の夜に疲れた体寄せ合って毛布に包まってた 重たいカラダを引きずるように俯くきみ 力を入れすぎず緩めす…

雪音

窓の向こうの音の無い白い景色 木の温もり溢れる部屋を飛び出す 無垢な画板に足跡で線を引く 柔らかな冷たいベッドに寝転ぶ 真っ暗な底の無い空 思い出したように光り色付く雪の欠片 降り積もる時間の片隅に埋まっていく 雪と月の灯りが優しい夜を浮かび上が…

100回の・・・

100回のスキよりも 100回手を繋ぐよりも 100回のキスよりも 100回の囁きよりも 100回の抱擁よりも 100回カラダを合わせるよりも 1回・・・ たった1回妬いてもらう方が安心する つまらない喧嘩がしたくて あなたの感情を見てみたくて つ…

煩過ぎる雑踏の上で音も無く変わる信号の赤と青 目が覚めたときの腕の重みと入り混じった互いの匂い 曲がりくねった道と後ろに流れていく橙色の電灯 ケータイでメールを打つ人達を見ながら待つ急行電車 冷たい夜に巻き上げられる鮮やかに色付いた乾いた葉 鼻…

心海ダイバー

水しぶきを上げずにすっと落ちる 引かれる力に任せてカラダの力を抜く 水の中はいろんな魚の群れが泳いでいたり または生き物の気配がまったくなかったりする カラダを守るものなんてなにひとつ無い 何が起こるかわからないから 予備の酸素ボンベすら背負わ…

ネコ

「なーっ」 甘いその声に振り返る ゆったりとしたリズムで優美に歩を進める 尻尾をゆらゆら揺らして 素っ気無い態度に誘うような眼つき 小悪魔みたいに 秋の色鮮やかな陽溜まりに溶け込む 風に耳をぴくっとさせながら夢の中 柔らかく目を瞑った寝顔 天使みた…

恋愛依存症

なんで繰り返しちゃうんだ? ふっと現れては 何気ない言葉を投げかける 聞き流せるはずの他愛の無い会話 時折 その仕種とタイミングのお陰で すっと突き刺さって溶けてく 顆粒が口の中に含んだ水に溶けるみたいに 心に引っかかって全身に回ってく 魚の小骨が…