自分が無力じゃない事の証明に

疼く瘡蓋を引っ掻いて傷をまた開かせて
その傷を忘れたくないからか
自虐で被虐な頭を抱えて悩んでる
頭で理解して自分の中で完結させているつもりになって
何をしても誰も傷つかないから
誰かを傷つけても結局傷つくのは自分
だから好きにしていいんだよ



欲しかったのは自分より弱いモノ?
何のために誰を守りたかったの?
自分を頼ってくれる人がいれば強くなれるの?
そんなものを愛してるなんて言わないで



甘い夜に落としたシーツの赤い痕
新しくつけられた傷だって滑らかな余韻
なんでもない顔に恐怖を浮かべた眼差し
感情が見たかったのかな
今はそんな気がする
馬鹿らしいけどこうやって整理して処理する
でないと前に進めない
うん
進めない気がする



誰かを傷つける事で自分を見出す人
誰かを赦す事で自分を見出す人
相容れるはずなかった
予感は確信に変わり姿を現す



和らげる為に予測して自ら招いた結果なのか
気を抜いた時に不意に訪れる悼み
その刹那の愛執に驚き慰められる
未だここにその瞬間を抱き締めている
奥歯を噛み締め
願いを想いを
鈍くなる足を引き摺って
未だ見た事の無い所へ



思い通りに変化していく
決して一つにはなれない
どこまでいっても独り
そこから始まるんだと思うよ
願わくば君が穏やかで居れます様に