座席は数人程度しか埋まっていない
電車に揺られながら遠くの景色をみてる






目に焼きつく白い雪原
人を拒むように吹き荒ぶ風






名前も知らない花
静かな森の谷間にひっそりと生えてた






風が無い
生きるものの息遣いすら聴こえない






小さい頃の記憶
今までまったく思い出さなかったのに






君が帰ると部屋が暗くなった気がする
お気に入りの香水も心なしか濁って見える






線路沿いをわざわざ歩いて帰った
一緒に居たいからなんて無邪気に笑った






今日は朝から暖かかった
コートは必要ないかななんて迷った挙句着ていった






ゆったりとしたソファに腰をかけた僕は
ふと思った事を口に出して見た






人間っていうのは面白い生き物だったんだよ
その時に足りないものを認識すると