シンアイ ナル アンドロイド ヘ

もうだめだ
何をしても報われない
俺は猛スピードで走り抜ける列車に飛び込んだ



うっすらと消えていく意識の中を漂っていた




「あ〜 もうまたかっ」
「仕方ないですよ これは貴方のコピー 貴方の迷いをそのまま映します」
「永遠に生まれ変われれば何か変化が起きると思っていたのに・・・」
「研究はそういうものですわ」
「この閉塞する社会を打破する鍵」





「ほら 遊んでおいで」
「うん!」



それは犬型のロボットと公園を走り回っている
こうしてみると何処から見ても人間の子供なのに




年頃の娘
働き盛りの青年
会社の社長
小さな子供
どの枠を与えても結局は自滅してしまう
運命は変えられないというのか
次は一体何を与えればいいのか



もしかしたら私の方が既に人間とは呼べないのかもしれないな
どれだけそれが人間らしく振舞おうともそれは人間ではない
けれども自分が生み出した子供達が次々死んでいくのは耐えられない


もうだめだ