傭兵達

背中が丸くなった自分の影を虚ろに見詰める
過ぎぬけて行く毎日に色濃くなっていく疲れ
積もった枯葉を小気味良い音で踏み潰しながら



「久しぶり」



中越しに懐かしい声



「うん ちょっとふらふらしてた」



「一人でか」



「そう」



「たまには顔出せよ 骨拾ってくれるヤツ居るだろ」



安心して背中を任せられる懐かしさ



「向いてないんだよ 知ってるだろ」



「そうは思わんけどな」



「戦い続けてれば縁は切れないよ」



「そうかもな じゃあまたな」



剣が斬るのは誰の糸か



「うん 死ぬなよ」



「お互いにな」