喉の渇き

昨日のあなたが居なくなってもう随分経つ
心の中にもあなたはもう居ない
あなたと別れてから
あなたを早く忘れたかった
あなたを二度と忘れないと強く思った
大切にしてきたあの時の今は今も額縁に飾ってあるのに
遥かから流れ着く何かを今日もじっと待ってる
この砂浜でしゃがみ込んだままで
うんざりする空の明快な青さ
肌を焦がす太陽に心のシミののような汗が噴く
拭いながら触れた自分の髪
今日ののあなたが髪を撫でてくれた事を思い出して喉の渇きに気付く
ゴクリと喉を鳴らすとその輪郭をあなたがなぞった様な気がした
あなたに会いたい今すぐ会いたいあなたを味わいたい
ゴクゴクと喉を鳴らしてあなたを飲み干したい
このあなたを求めて赤く渇いた口に喉にあなたを注いで