白い海辺の教会、潮風に誘われて

べとつく空気が嫌で部屋を飛び出した
コーヒーを飲みながら高速へ
窓を開けて入ってくる新鮮な空気を歓迎する
僕に絡まりついていたぬるい空気を
高速の風が解いていく



海辺の教会に車を止めて一息つく
フロントガラスからみる星空は
まるで自分だけのプラネタリウムみたいに



潮風の香りが車に入ってくる
周りには何も無く
道路の灯りが来た道を照らしている



何処かに行きたかったわけじゃない
ここではない何処かなんてないって知ってるから



少しここに居てもいい?
波が静かに返事をしてくれる
空が白み始めた頃
教会の鐘の音が空を貫く