望むなら・・・ ね?

それしか考えてなかったんだ



過ぎ去る景色に頭が痛み始める
少し鈍くなった腕を必死に伸ばす
肌が風に溶けて空気がとろけ始める
流れる砂がまとわりつき
身体が時間と空間と混ざる



驚く顔が目に浮かぶ
その時に話すだろう台詞さえ絵に描ける
物理的距離なんて関係無い
時間も空間も間には無い
それを証明するよ



世界に自分を掛けて
小さな奇跡を奪う
それを起こす権利を
それを可能にし得る力を
世界から少し借りる
たったそれだけ
細かく大胆な計画と
ちょっとの運
世界に勝負を投げる一石
その先の即興が鍵



驚いて欲しいから
喜んで欲しいから





「・・・おはよ」
「え・・・? どうして? 本当に?」



思い描いた未来はすぐそこに