気が付いたらここに居た
誰も居ないし
何も無かった
上を見ても下を見ても
綺麗な星の舟が流れていた
どんなに忙しく働いていても
いつかココに来る
どんなに楽しく過ごしていても
いつもココに来てしまう
自分の吐き出した暗い部分が膨れ上がって
見えない空を広げていく
他の星の舟は優しくすり抜けて行く
どんなに沈んでも底にぶつかる事は無い絹の海
手を付けるとひらりと飛沫をあげる
荷物なんて無い素振りで
周りを傷つけて後悔する
流れに任せる振りで
繋がりを祈り
血を求めて航海する
なんて小さな
なんて哀れな
流れに抗うことのできない星の舟