オトコの色気

頭でわかっていても
やっぱり寂しい
傍に居て欲しいし
肩にもたれ掛っていて欲しい



みんなみんなとっても寂しがり屋
それが誰かの代わりでも
蜃気楼みたいな安らぎを
その向こう側に求めて



少しでも和らげたくて
その気持ちをわかってしまうから
抱きしめたこの両腕をほどかない甘さ
その匂いにこのまま倒れ込みたくなる



近すぎるその横顔・・・
とてもキスをしたくなる
違うとわかっていても
少し遠くを見る眼に・・・
すっと伸びる首筋に・・・
顔にかかる前髪に・・・
カラダが自然に近づく
もう自分じゃどうしようもない



その白い長い指から渡される一本のタバコ
ゆっくりと火をつけてくれる手元
あともう少しだったのに・・・
少しがっかりしながら澄んだ夜空に煙を浮かべる



吐いた煙は溜息と共に空へ吸い込まれて