寝惚けた目覚まし

AM 7:00

携帯電話が朝を知らせる
無機質な着信音が煩わしく響く



・・・んん・・・うるさ・い・・・



目を擦りながらその音を止める
カーテンの隙間から白い朝日が差し込む


AM 7:20

余りに規則正しい目覚ましを全て止めて



起きて仕度をしなきゃ・・・



と思いながら天井を見つめている
横を見るとディスプレイに
今日の天気と外の温度が快晴と寒さを表示している


AM 7:30

君からの着信音



僕と同じようにくぐもった声の
「おはよう」
それに重ねるようにおはようと声を出す
電話越しのその声に
寝惚けてるのに
何が嬉しいのか
にやけているのが伝わってくる
いや
何が嬉しいのかも判ってはいるんだけど
それを認めるとこっちもにやけてしまうから



男ってのは嬉しいことも悲しいことも
感情の一切を表に出さないことが美徳とされているから
不器用ぶるのも結構大変なんだよ
そう思いながらも朝からの君の電話に少し嬉しくなる
声には出さないように気をつけながら


AM:7:45

服を脱いで熱いシャワーを頭から注ぐ
冷えた手足と頭がようやく目を覚ます


AM:8:00

ポットのコーヒーを呑んでバス停へ走る
ドアを開けると冷たい空気が肌を引き締めてくれる