君とこうして手を繋いで見てるんだろうな 世界の終わりすら 

celame2006-01-26

ゆったりとしたソファに腰をかけた僕は
ふと思った事を口に出して見た
「例えば今日世界が終わるとして」



彼女はキッチンに立っている
「それで?」



口に溜まった唾液を飲み込む
「自分ができる最大限の善い行いと」
すかさず彼女
「最大限の悪い行い?」



僕は表情を変えずに続ける
「うん そのどっちを選択したらいいんだろう?」



彼女は紅茶を僕のカップに注ぐ
「それはあなたが決める事じゃない」



隣に座った彼女の手を繋ぎながら
淹れてくれたアールグレイを一口すする



空には最後の光が地上に降り注いでいた