人格

優しい人ねってなんて冷たい響き
甘い言葉故に突き刺さり抜けなくなる
笑顔という壁に阻まれ愕然とする



なんて卑屈なんだろう
なんて身勝手なんだろう
なんて思い通りにならない心



引きずり回して来て磨り減り軽くなった自身
生まれてから積み上げてきた道を振り返る
羊水の跡のように濡れててらてらと光っている
生臭い生きてきた証



今日もほんの少しのすれ違いで誰かが幕を引く