何度でも飛ぶよ 白い空へ

celame2006-03-20

目に焼きつく白い雪原
人を拒むように吹き荒ぶ風
その雄々しい音に安心する
息を大きく吸い込む
体の隅々まで山の空気が行き渡る



板を撓らせて勢いをつける
落ちるように速度を上げる
針葉樹林の合間を滑りぬける
少しずつ景色の流れが速くなっていく
風に切り込む
体に巻きつく
すぐ解けて後ろに流れていく
このまま日常から抜け出せそうで



そのスピードで空へ
ほんの数秒
重力から自由になる
時間がゆったり流れて
垣間見れるその世界
短い夢を見たくて
速度を上げて
今一度空へ