読書

本を読んでいる俺の膝の上に遠慮なく乗っかってくる
重たいし暑苦しいしくすぐったいし
そんな事を思いながら一目見上げる
どこか調子の外れた鼻歌を歌っている
ころんとして大きく瞬きをする瞳
悪びれるどころか
楽しいよね?って言いかけてきているみたいだ



新聞を読んでいると新聞の上に乗っかってくるのは
それはただ読んでいる姿が暇そうに見えるからというのを思い出した



苦笑いにも似た微笑を返して頭を撫でてやる
視線を本の中に戻しながら
さらさらの毛が心地よい
喜んでいる笑い声が聞こえる
もう少し読んだら遊んでやらないとな
本に嫉妬して全蔵書をボロボロにされたらなんて考えると恐ろしい