2006-08-01から1日間の記事一覧

邯鄲の夢(2) - side f - 夕立

どんなに饒舌な日でも寡黙になるね 体を預けるように守ってくれるようにゆっくりと動く 大粒の汗がひとつひとつ落ちてくる 暑さと熱さからは考えられないほど冷たい粒 少しずつ昇って逝って達っしてしまう 抱きしめる事もできなくなる 程なく離れる気配 かち…

邯鄲の夢(2) - side m - 熱病

しているときになんで目を閉じるんだろうな 僅かな差の声や反応を見て探って行く いまだに苗字で呼ぶ掠れた声 肌蹴たブラウスに乱れた髪 唇を求めて腕を絡めてくる 震えるのを感じて強くする 達した後に足元がふっと消えて谷底に落ちるような錯覚 した後はな…