境界を酔歩する男

celame2006-06-05

昼間の暑さとはうって変わって
季節に逸れた秋虫が鳴いている
網戸越しに入ってくる冷たい風と
誘われるように月明かりの下へ



暗い街路地
空の明るさが際立つ
自分の足音が影から離れて



きみが話してくれたきみのみた夢
そればかり考えてる
裸足になって石畳が心地良い
ベンチに寝転んで紫煙をくゆらせて
立ち上ってぼやけて飲まれていく白い帯
眼で見ているモノを自分すらそこに在るモノのように
そこに居るのにそこを見ていない感覚
空がとても近い気がして